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引継ぎ代行

引継ぎ代行とは?社員が辞める・休むときに、業務の引継ぎ先になるサービス

社員の方から退職の申し出を受けたとき、多くの会社で最初に出てくる問いは「で、誰に引き継がせる?」です。後任の採用は退職日に間に合わず、結局は隣の席の方が仮で引き受ける。そんな場面のために生まれたのが引継ぎ代行です。

この記事では、引継ぎ代行がどんなサービスなのか、何をして何をしないのか、ほかのサービスと何がちがうのかを、はじめての方向けに整理します。

引継ぎ代行とは

引継ぎ代行(引き継ぎ代行)とは、社員が退職や産休・育休で抜けるときに、会社に代わって業務の引継ぎを受け、後任の方が決まるまで業務を回し、後任の方に引き継ぐサービスです。

ひとことで言えば、「引継ぎ先を、いったん外に置く」サービスです。

リレーにたとえると、走り終える方(辞める方・休む方)がバトンを渡したいのに、次の走者(後任の方)がまだいない。その間、バトンを預かって走り、次の走者が来たら渡す。引継ぎ代行は、この「預かる人」の役割を担います。

なお、名前は似ていますが、退職代行とはまったく別のサービスです。退職代行は、辞める方に代わって会社に退職の意思を伝えるサービスです。引継ぎ代行は、会社が頼むもので、辞める方と会社の関係が良好であることを前提に、ふつうの引継ぎの「受け手」を務めます。くわしくは引継ぎ代行と退職代行のちがいで紹介しています。

なぜ「引継ぎ先」が必要なのか

後任は、退職日に間に合わないことが多い

退職の申し出から退職日までは、1〜2か月ほどのことが多くあります。有給休暇の消化を差し引くと、辞める方と一緒に引き継ぎができるのは3〜4週間ほどです。その間に求人を出し、面接をして、入社日を決めるのは簡単ではありません。

仮担当に寄せると、引継ぎが2回起きる

後任が間に合わないと、業務は同じ部署の方が「仮担当」として引き受けます。すると、次のことが起きます。

  1. 辞める方から仮担当の方へ、急ぎの引継ぎ(1回目)
  2. 仮担当の方は、自分の仕事に辞めた方の仕事が上乗せされる
  3. 後任の方が入ると、仮担当の方からもう一度引継ぎ(2回目)

引継ぎが2回起き、そのたびに情報が抜けます。私たちはこれを二重引継ぎと呼んでいます。仮担当の方の負担が長く続くと、その方の退職につながることもあります。

引継ぎそのものも、もともと難しいものです。株式会社ヌーラボの調査では、20〜25歳の会社員の47.8%が「業務の引継ぎで困った経験がある」と答えています(出典)。株式会社taiziiiが大企業の管理職200名に聞いた調査では、引継ぎの課題の1位は「暗黙知が共有されない」(39.5%)でした(出典)。

足りないのは「人」ではなく「知識の受け皿」

退職が出ると、会社はこれを人手不足と考え、採用か派遣を探します。けれど本当に足りないのは、辞める方の知識を受け取る人です。受け取る人がいないまま辞める方が去ると、手順や判断の基準は会社から消えてしまいます。

引継ぎ代行は、この「受け皿」を外に用意するサービスです。

引継ぎ代行がすること

引継ぎ代行は、一般に次の流れで進みます。

段階 すること
1. 簡易診断 辞める方(休む方)の業務を一覧にし、引き受けられる範囲と料金の目安を出す
2. 引継ぎを受ける 辞める方からオンラインなどで直接引き継ぎ、マニュアル・動画・判断の基準にまとめる
3. 業務を回す 後任の方が決まるまで、業務を代わりに行う
4. 後任の方へ引き継ぐ 後任の方が決まったら、まとめた資料と実際に回した記録を使って引き継ぐ。休業の場合は、復帰される方に引き継ぎ直す
5. 業務を減らす 回しながら、入力や集計などの定型の作業を仕組みに置き換える

段階2だけを単発で頼める場合もあります。退職日までに、辞める方の知識を会社に残すことだけを目的にする使い方です。

引継ぎ代行と呼べる5つの条件

引継ぎ代行は新しいサービスなので、決まった定義はまだありません。私たちは、次の5つを満たすものを引継ぎ代行と呼んでいます。頼む先を選ぶときの目安にもなります。

  1. 辞める方(休む方)から、直接引き継ぐ。 会社が引継ぎ書を用意しなくても始められる
  2. 引き継いだ知識を、会社に残す。 マニュアル・動画・判断の基準などを、会社のものとして渡す
  3. 後任の方への引継ぎまで持つ。 業務を回すだけで終わらず、次の担当の方が慣れるまで伝える
  4. 引き受ける業務と引き受けない業務を、先に決める。 派遣ではなく業務委託として、依頼の受け方もはっきりさせる
  5. 回しながら、業務を減らす。 次に同じことが起きたときに、困らないようにする

選ぶときに確かめたいことは、引継ぎ代行の選び方でくわしく紹介しています。

退職代行・派遣・外注とのちがい

似た言葉や、近いサービスとのちがいを並べました。

サービス 頼む人 代わりにすること 辞める方の知識
退職代行 辞める方 退職の意思を会社に伝える 扱わない
派遣 会社 派遣スタッフが、会社の指示で働く 社内の方が教え直す
オンラインアシスタント 会社 依頼した作業を、時間の範囲で行う 依頼する側が手順を用意する
業務ごとの外注(経理代行など) 会社 決めた業務を、外注先のやり方で行う 外注先のやり方に合わせることが多い
引継ぎ代行 会社 引継ぎを受け、業務を回し、後任の方に渡す 直接受け取り、会社に残す

どれが合うかは、業務の量と期間、辞める方の知識をどこまで残したいかで変わります。月に数時間の作業だけなら、オンラインアシスタントの方が費用を抑えられることもあります。くわしい比べ方は派遣・外注とのちがいにまとめています。

引き受けられる業務・引き受けられない業務

引継ぎ代行が得意なのは、手順と判断の基準を残せる定型の業務です。引継ぎ代行プラスでは、次のように分けています。

業務の代行までお引き受けする業務 引継ぎ(資料化)だけをお引き受けする業務 お引き受けしない業務
営業事務・受発注(受注の入力、出荷の手配、見積書の作成、納期の回答) 経理(仕訳、請求、入金の消込、支払いの準備、月次の締め) 支払いの実行、口座や印鑑の管理
総務・事務(台帳の管理、定型の問い合わせ対応、データ入力、資料づくり) 給与計算(勤怠の集計、計算、振込データの作成、年末調整) 税務申告・税務相談(税理士の業務)、社会保険の手続き書類の作成・提出(社労士の業務)
カスタマーサポートの一次対応 契約の締結、価格や値引きの決定、クレームの二次対応
クライアントワークの裏側(進行管理、資料作成) 顧客の窓口そのもの

経理と給与計算は、お金と期限に直結するため、業務そのものは会社の中や顧問の税理士・社労士の方の手元に残し、引継ぎ代行は辞める方の知識を残すことに絞っています。判断が必要な業務は、下準備までを引継ぎ代行が行い、確定・承認・送信は会社に残すのが一般的です。リモートで行うサービスでは、郵便・来客・現金などの現地の作業は社内に残ります。職種ごとの内容はサービス一覧をご覧ください。

料金の考え方

料金の決め方はサービスによってちがいます。引継ぎ代行プラスでは、辞める方の月給をもとに料金を決めています。

内容 料金(税別)
引継ぎを受ける(マニュアル・動画・引継ぎAIの作成) 月給の50%(1回)
業務を回す 月給の60〜80%/月(最低2か月)
後任の方への引継ぎ 業務を回す料金に含む(最長1か月)

「辞めた方の給与より安く、業務はそのまま回る」ことを目安にしています。費用の比べ方は引継ぎ代行の料金はどう決まる?で紹介しています。

引継ぎ代行が向いている会社・向いていない会社

向いている会社 - 1人で担当している業務が多く、辞める方にしかわからないことがある - 後任の採用が、退職日に間に合いそうにない - 同じ部署の方に負担をかけて、次の退職を出したくない - 後任が決まったとき、社内で教える人がいない - 採用する前に、業務を減らせないか考えたい

向いていない会社 - 退職日までに後任の方が決まり、社内で十分に引き継げる - 頼みたいのが月に数時間の作業だけ - 業務の多くが、その場にいないとできない作業(来客・現金・現場の作業) - 辞める方と会社の間で、退職の条件などの話し合いがまとまっていない

よくある質問

辞める方が協力してくれないと、使えませんか?

引継ぎ代行は、辞める方が在職中の業務として引継ぎに協力することを前提にしています。引き継ぎがないまま担当の方が辞めてしまった場合の立て直し方は、経理の引き継ぎがないまま前任者が辞めた。立て直しの順番で紹介しています。

産休・育休のときにも使えますか?

使えます。流れは退職の場合と同じで、最後は後任の方ではなく、復帰される方に引き継ぎ直します。くわしくは産休・育休の代替要員が見つからないときをご覧ください。

どのくらい前に相談すればよいですか?

退職日の1〜2か月前が理想です。辞める方と一緒に引き継げる期間が長いほど、残せる内容が増えます。退職日まで2週間しかない場合の進め方は、残り2週間でやる順番にまとめています。

社内のシステムやデータを外に渡すのが心配です。

権限を業務に必要なものだけにし、期限を決めて渡すのが基本です。秘密保持の契約、契約が終わったときのデータの返却・削除、AIを使う場合に学習に使わないことも、頼む前に確かめておきます。

引継ぎ代行プラスでできること

引継ぎ代行プラスは、inovie株式会社が提供する引継ぎ代行です。辞める方(休む方)からオンラインで業務を引き継ぎ、マニュアル・動画マニュアル・引継ぎAI(質問に答えるAI)にまとめます。後任の方が決まるまでの業務をリモートで代行し、後任の方が慣れるまで最長1か月お伝えします。回しながら定型の作業を仕組み化し、採用しなくて済む形を目指すこともできます。経理・給与計算は、業務の代行はせず、引き継ぎ(マニュアル・動画・引継ぎAIの作成)だけをお引き受けしています。相談と簡易診断は無料です。先着5社のモニター企業も募集しています。

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