異動の引き継ぎのやり方。退職とのちがいと、異動後に困らないための準備
異動の引き継ぎは、前任の方が社内に残る点が、退職の引き継ぎと大きくちがいます。「わからなければあとで聞けばいい」と考えがちで、そのせいで資料が薄くなり、異動したあとの前任の方が、新しい部署の仕事をしながら前の部署の質問に答え続ける、ということがよく起きます。
この記事では、異動の引き継ぎのやり方を、退職とのちがい、内示から着任までの段取り、異動後の質問の受け方の順に紹介します。
退職の引き継ぎとのちがい
| 退職 | 異動 | |
|---|---|---|
| 前任の方 | 最終出社日のあとは社内にいない | 社内に残り、あとから質問できる |
| 引き継ぎの期間 | 申し出から最終出社日まで | 内示から着任日までで、短いことが多い |
| 引き継ぎの時期 | ばらばら | 4月・10月など、会社全体で重なりやすい |
| 起きやすい失敗 | 資料が間に合わない | 「あとで聞けばいい」で資料が薄くなる |
異動の時期は、会社全体で異動が重なり、前任の方も後任の方も、自分の引き継ぎを受けながら引き継ぎを渡す、という状態になりがちです。
1. 内示が出たら、すぐに業務を書き出す
異動は、内示から着任までの期間が短いことが多いです。内示が出たら、すぐに担当している業務を書き出します。カレンダー、送信済みのメール、共有フォルダの更新履歴を見ると、漏れが減ります。業務棚卸しのフォーマットが使えます。
2. 「あとで聞ける」前提にしない
前任の方が社内に残るとしても、引き継ぎ書は退職のときと同じように作ります。特に、次の3つは必ず書きます。
- 判断の基準 前任の方に毎回聞かないと決められない状態にしない
- 年に1回の業務 異動のあとに来る決算や年末の業務
- 関係者 社外の取引先と、社内の他部署の窓口
引き継ぎ書の書き方は引き継ぎ書の書き方、テンプレートは引き継ぎ書テンプレートにまとめています。
3. 着任日の前に、一緒に業務をやる
着任日の前に、後任の方と一緒に業務をやる時間をとります。後任の方も別の部署から異動してくる場合は、時間をとりにくいことがありますが、主な業務だけでも一度一緒にやると、資料の足りない部分が見つかります。
4. 異動後の質問の受け方を決めておく
異動後も質問を受けることになるなら、受け方を先に決めておきます。決めないまま異動すると、前任の方は新しい部署の仕事の合間に、前の部署から何度も質問を受けることになります。
| 決めること | 例 |
|---|---|
| 質問を受ける期間 | 着任から1か月まで |
| 質問の手段 | 社内チャットの専用のスレッドにまとめる |
| 質問の窓口 | 後任の方が一覧にして、週に1回まとめて聞く |
| 答えの残し方 | 答えは引き継ぎ書に書き足す |
質問と答えを引き継ぎ書に書き足していくと、同じ質問が繰り返されず、次の異動のときの引き継ぎにもそのまま使えます。
5. 取引先・社内に担当の交代を伝える
担当の交代は、異動の発表のあとに、取引先と社内の関係者に伝えます。挨拶のメールの例文は引き継ぎメールの例文にまとめています。異動の場合は「〇月〇日付で〇〇部へ異動することになりました」と書き換えて使えます。
異動で引き継ぎが重なる会社では
4月や10月に異動がまとまる会社では、引き継ぎのやり方を会社として決めておくと、毎回の負担が減ります。引き継ぎ書の形をそろえ、異動のたびに同じテンプレートで書き足していくと、業務の記録が会社に残っていきます。業務の引き継ぎ全体の流れは業務の引き継ぎガイドをご覧ください。
引継ぎ代行プラスでできること
引継ぎ代行プラスは、異動・退職・休業で担当が替わる方からオンラインで業務を引き継ぎ、業務一覧と判断の表、マニュアル、動画マニュアル、引継ぎAI(質問に答えるAI)にまとめます。引継ぎAIを用意すると、後任の方は前任の方に聞く前に、AIに聞いて確かめられます。相談と簡易診断は無料です(お問い合わせ)。