経理の引き継ぎで困るのは、毎月の業務より、年に1回しか来ない手続きと、お金に関わる判断です。一人で経理を担当していた方が辞めると、年末調整や法定調書の時期になって初めて、やり方がわからないことに気づく、ということが起きます。このテンプレートは、その2つを先に書けるようにしています。
判断の基準や注意点をどこまで書けばいいか迷うときは、経理を含む3職種の業務30個に、判断の基準と注意点まで書き込んだ「職種別の引き継ぎ書(記入例つき)」を、無料の3点セットの特典としてお送りしています。
テンプレートに入っている業務
業務一覧には、経理によくある10の業務を先に並べています。担当していない業務は消し、ほかの業務は下の行に足してください。
| 業務 | 書くときに確かめること |
|---|---|
| 請求書の発行 | 締め日と送り方は取引先ごとにちがうか |
| 入金の確認(消し込み) | 入金が少ない・遅れているときに、誰にどう連絡するか |
| 支払いの準備 | 支払日、振込の承認者、振込先の変更の連絡が来たときの確かめ方 |
| 経費精算 | 締め日、差し戻しの基準 |
| 記帳(会計ソフトへの入力) | よく使う勘定科目、迷ったときに税理士事務所に聞くもの |
| 月次の締め | 締めの日程、試算表を誰にいつ渡すか |
| 給与計算の準備 | 勤怠の締め、計算を社内でするか社労士事務所に出すか |
| 源泉所得税の納付 | 毎月か、納期の特例(年2回)か |
| 税理士事務所とのやりとり | 担当者、資料を渡す時期と方法 |
| ネットバンキング・口座の管理 | ログインの方法、承認者は誰か |
振込の承認や口座の管理は、担当者が替わるときに権限の移し替えが要る部分です。承認は担当者ではなく会社の方が持つ形にしておくと、引き継ぎのたびに権限を見直さずに済みます。
年間スケジュール(3月決算の例)
テンプレートの年間スケジュールには、次の手続きを入れています。期限は原則を書いています。自社の場合は、顧問の税理士・社労士に確かめてください。
| 時期 | 手続き | 出典 |
|---|---|---|
| 毎月 | 源泉所得税の納付(原則は給与を支払った月の翌月10日まで) | 国税庁 |
| 5月 | 法人税などの申告と納付(原則、決算日の翌日から2か月以内) | ─ |
| 7月 | 源泉所得税の納付(納期の特例を受けている場合、1〜6月分は7月10日まで) | 国税庁 |
| 7月 | 算定基礎届(7月10日まで) | 日本年金機構 |
| 12月 | 年末調整 | ─ |
| 1月 | 源泉所得税の納付(納期の特例:7〜12月分は1月20日まで) | 国税庁 |
| 1月 | 法定調書・源泉徴収票の提出(1月31日まで)、給与支払報告書の提出、償却資産の申告 | 国税庁 |
税務申告や社会保険の手続きは、税理士・社労士の業務にあたるものがあります。引き継ぎ書には、どこまでを社内でやり、どこからを顧問の先生に出しているかの分担を書いておくと、後任の方が迷いません。
経理の引き継ぎで先に決めること
- 分担を決める 記帳や給与計算を社内でするか、税理士・社労士事務所に出すか。後任が決まるまでの間だけ外に出す方法もあります。
- お金に関わる権限を移す ネットバンキングの承認、会計ソフトの管理者、法人カードなど。最終出社日に止めるもの、移すものを決めます。
- 年に1回の手続きを書き出す 退職の時期によっては、次の年末調整や決算が後任の方の最初の大きな仕事になります。
一人で経理を担当していた方が辞める場合の進め方は、一人経理が辞めると決まったらにまとめています。引き継ぎがないまま前任の方が辞めてしまった場合は、経理の引き継ぎがないまま前任者が辞めたときをご覧ください。
経理の引き継ぎを外に頼むときは
引継ぎ代行プラスは、経理を担当していた方からオンラインでやり方を聞き取り、業務一覧と判断の表、マニュアル、画面の録画、引継ぎAIにまとめて、後任の方や顧問の先生にお渡しします。経理の業務そのものの代行は行わず、引き継ぎまでを担当します。くわしくは経理・総務の引継ぎをご覧ください。
よくあるご質問
本当に無料ですか?登録は必要ですか?
無料です。メールアドレスの登録もいりません。ボタンを押すと、そのままファイルがダウンロードされます。
3月決算以外の会社でも使えますか?
使えます。年間スケジュールの決算に関わる行を、自社の決算月に合わせて書き換えてください。源泉所得税や年末調整、法定調書などは、決算月にかかわらず同じ時期です。
年間スケジュールの期限は、そのまま信じてよいですか?
原則の期限を書いています。会社の状況(納期の特例の承認、申告期限の延長の届出など)で変わるものがあるので、自社の場合は顧問の税理士・社労士に確かめてください。

