業務の棚卸しは、担当している業務をすべて書き出し、量と中身を見える形にする作業です。退職や休業の前に行うと、何を誰に引き継ぐかを決める材料になります。人が辞める予定がなくても、属人化している業務を見つけたり、やめられる業務を探したりするのに使えます。
フォーマットに入っている5つのシート
| シート | 書くこと |
|---|---|
| 業務一覧 | 業務名、内容・目的、頻度、月の回数、1回の時間、期日、使うツール、社外の関係者、判断が要るか、手順書・録画の有無、仕分け、後任が決まるまで持つ人。月の時間は自動で計算されます |
| 期限カレンダー | 退職日から2か月先までの期限を日付で書く。受け取る方が未定の行が、最初に手当てが要る業務です |
| 判断表 | 「こういうときはこうする」という判断の基準 |
| 連絡先・案件 | 社内外の関係者と、進行中の案件 |
| アカウント・権限 | 使っているシステムとID、パスワードの保管場所 |
うすいオレンジのセルが書き込む欄、グレーの行が記入例です。白いセルは自動で計算されるので、書き込まないでください。
業務の棚卸しのやり方
- 業務をすべて書き出す 担当している方と一緒に書きます。3か月分のカレンダー、送信済みのメール、共有フォルダの更新履歴を見ると、ふだん意識していない業務も拾えます。1つの業務は「受注の入力」「見積書の作成」のように、動詞まで書ける大きさに分けます。
- 頻度と時間を書く 月の回数と1回の時間を書くと、月の時間が自動で計算されます。業務ごとの重さがわかり、引き継ぐ相手の負担を見積もれます。
- 仕分ける 業務ごとに「止められない/遅らせられる/やめられる」を選びます。慣例で続けている業務は、このときにやめることを決めると、引き継ぐ量が減ります。
- 持つ人を決める 止められない業務から、後任が決まるまで持つ人を決めます。判断が要る業務は上司が持つか、判断の基準を判断表に書いてから渡します。
- 期限を並べる 期限カレンダーに日付順に並べ、受け取る方が未定の業務がないかを確かめます。
棚卸しが終わったら、業務一覧がそのまま引き継ぎのリストになります。業務ごとの書き方をもう一段くわしく残すときは、引き継ぎ書のテンプレートを使ってください。
棚卸しでよくある抜け
年に1回の業務 決算、棚卸し、年末の案内、契約の更新など。3か月分のカレンダーには出てきません。昨年の同じ時期のメールを見返すと見つかります。
頼まれごと ほかの部署から個人的に頼まれている作業は、担当の業務として認識されていないことがあります。「誰かから頼まれて、いつもやっていること」を聞くと出てきます。
判断 手順だけ書いて、判断を書かないことが多い部分です。業務一覧の「判断が要るか」に印を付け、判断表に中身を書きます。
棚卸しのあとにできること
棚卸しで業務の量と中身が見えると、採用以外の選択肢も考えられるようになります。定型の業務は今のツールで自動化できることがありますし、後任が決まるまでの間だけ外に任せる方法もあります。採用の前に業務を減らす考え方は、事務や経理が採用できないときで紹介しています。
よくあるご質問
本当に無料ですか?登録は必要ですか?
無料です。メールアドレスの登録もいりません。ボタンを押すと、そのままファイルがダウンロードされます。社内で配ったり、項目を変えて使ったりしていただいて構いません。
Googleスプレッドシートで使えますか?
使えます。Googleドライブにアップロードし、Googleスプレッドシートで開いてください。月の時間の計算もそのまま動きます。
業務の棚卸しと引き継ぎ書は、何がちがいますか?
棚卸しは、業務の全体を見て、誰が持つか・やめるかを決めるための作業です。引き継ぎ書は、決まった業務を後任の方に渡すための文書で、判断の基準や関係者まで書きます。棚卸しをしてから引き継ぎ書を書くと、漏れが減ります。
退職が決まったら、何から始めればいいですか?
最初の2週間でやることを、日ごとのチェックリストにまとめています。このフォーマットとあわせて、無料の3点セットでお送りしています。
